第32回北斗賞(BG3)

クリスタルコルド レース
クリスタルコルド

6月16日、今季2戦目の古馬重賞「第32回北斗賞」(BG3)が行われ、クリスタルコルド(牡5)が優勝した。

前日と当日夕方の天候は雨。レース時に少しの間降りやんだものの馬場水分は2.1%でスタートした。1番人気には8歳馬アオノブラックが支持され、次いで同じく8歳馬インビクタ、5歳馬キングフェスタと続き、クリスタルコルドは単勝30.9倍の8番人気だった。レースは全馬ほぼ横一線で進み、止まらずに第2障害手前へと到着。前半41秒の速い流れの中、各馬が第2障害へ挑戦を始め、インビクタ、ヘッチャラ、アオノブラックに続いて、8番手で障害にかけたクリスタルコルドが一腰でクリアした。第2障害を降りて先頭争いを繰り広げるアオノブラックとインビクタを、残り10m付近でクリスタルコルドがまとめて差し切り1着。重賞4勝目を飾るとともに、注目馬のそろう5歳世代の中で最初に古馬重賞での勝利を収めた。3番人気のキングフェスタは-28キロの馬体重が響いたか、障害で手間取り9着だった。

西謙一騎手「勝つまではいかないと思っていたので勝てて嬉しい。馬場は軽くない方がいいと思っていたが、レースが終わった後に強く降り始めたのでちょうどよかった。しかし、本質は軽い方がいいと思う。中間は暑い日が続いたので抑えながら調教していて、状態は万全だった。初めての古馬重賞でどこまでできるかが課題だったが、最高の形で終えることができた。レースでは速い流れの中、馬なりで他馬に付いていったが、それで第2障害が上がらなければ諦めるくらいの気持ちだった。第2障害後はアオノブラックらが粘っていて、残り10m付近まで差せるかわからなかったが、第2障害を少し後ろで降りたのは結果的に末脚に繋がったと思う。今回はちょうど父の日で、父である西弘美調教師にはいいプレゼントになったかなと思う。性格は気分屋な部分があるので、レースで力を発揮できれば今後も上位争いができると思っているが、今回は雨だったのでまだ半信半疑な部分もある。昨年夏に調子を崩したこともあり、今後は荷物に少しずつ慣らしながら調整し、重賞を1本取ったのであとは気楽にいきたい。」

西弘美調教師「騎手も言っていたように、勝てると思っていなかったので勝ててすごく嬉しい。障害を降りてから重いと大変なので、馬場は軽い方がよく、今回は雨が味方してくれた。特段、力をつけた部分があるとは感じていなかったが、状態はばっちり仕上がっていた。変わった部分があるとすれば、以前より力強く歩けていること、昨年障害が悪い時期があったが立ち直ることができたことだと思う。普段の調整では、食欲はあるため精神面だけが課題で、性格はわがまま。しかし今回はそれがいい方に出たと思う。レースはテレビで観戦していたが、第2障害を降りてからは応援に熱が入った。第2障害まで後ろでレースを進めたが、位置取りや障害のタイミングは騎手の判断に任せていた。流れが速く、前の馬たちが脚をなくしたことが結果的に勝利に繋がったと思う。アオノブラックらに勝ったことは自信に繋がるが、まだまだ慢心はできない。昨年夏に調子を崩したこともあるので、今後は使えるレースを使っていきたい。父の日ということについては、たまには(息子の謙一騎手を)褒めてあげないとね。」

☆レース結果

レース成績表

☆レース映像

☆勝利騎手インタビュー

☆勝利調教師インタビュー

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