3月9日、3歳馬による大一番「第56回イレネー記念」(BG1)が行われ、キョウエイエースがゴール前の競り合いを制して優勝した。
9頭が出走し、馬場水分は1.8%。2日の特別戦をトップハンディにかかわらず完勝したスーパーシンが一番人気、2番人気はココロノニダイメだった。
レースは横並びで進み、各馬が先手を奪おうとする中アバシリタカラコマやスーパーシン、キョウエイエースがわずかに先頭に立ち、61秒で第2障害に到達した。最初に障害にかけたのがスーパーシン。アバシリタカラコマ、キョウエイエースが次々と仕掛ける。一腰で越えたスーパーシンと、キョウエイエースがキャンターで降り、ウンカイダイマオー、アバシリタカラコマらが続く。スーパーシンがキョウエイエースに半馬身ほどのリードを保ったままゴールを目指し激しい先頭争いを繰り広げるが、徐々に失速していたスーパーシンはゴール手前7メートルほどで停止。そのすきにキョウエイエースがかわして1着でゴールした。スーパーシンは一旦立て直したがゴール直前で詰まり、ウンカイダイマオー、スターイチバンがかわしてスーパーシンは4着だった。
菊池一樹騎手
馬が頑張ってくれました。状態は悪くはないと思っていましたが、近走の成績でちょっと自信はなかったです。隣のスーパーシンを見ながらレースを進めました。この重量ですが息も入っていたので、チャンスはあるかなと思いました。荷物はこたえていなくて、止めたいところで止められました。スタートして、反応を見たら意外と引っ張っていました。障害も今日は抜群。普段はキャンターで上がるが、今日は並歩で歩いていた。
馬場は重たかったです。障害もうまく上がってくれました。最後まで頑張ってくれ、とゴール前は必死で追いました。ぼいすぎないよう、ゴールまで持たすようにして、最後は気合いでねじ込みました。
本当にうれしかったです。馬主さんが獲りたかったと思う。行きたがる性格で、手綱で追わなくても勝手に走る。若馬らしい、ハミざわりのいい馬。大野さん(生産者)の馬は気持ちで引っ張る力が強いです。最初は引っかけたりしていたが、おとなしくなってきています。また来年、さ来年と世代一番で行きたいと思います。来週はばんえい記念、今年度最後なので最後まで応援お願いいたします。

村上慎一調教師
近走、ゴール際で詰まるなど動きが悪かったので、勝てたことはすごくうれしいです。頑張ってくれました。状態はいいですし、今日は定量なので期待はしていたのですが、安心はしていませんでした。重量も馬場状態も気にすることはなかったです。
体調は維持してきた。馬コロナにもかかったが回復は早く、体調は落ちていなかった。長めの調教を続けてきました。最近は、馬に自信がないというか。近走はスーパーシンに離されてしまったが、ゴール際は甘いところがあり、逆にエースはしぶといところがある。前回それが生きたと思う。悪いところのない馬。今後は体が成長していけばと思います。兄弟(キョウエイリュウ)よりいいかな、と思っています。イレネーを勝つと、ハンデがつらいところはありますが、上を目指して頑張っていきたいです。
☆レース映像
☆勝利騎手インタビュー
☆勝利調教師インタビュー


