2025年8月10日、ファン投票で出走馬を決める第37回ばんえいグランプリ(BG2)が行われた。
77頭立てで行われ、9Rのパドックあたりから雨が降り出し馬場水分は2.2%。メムロボブサップが単勝1.0倍の1番人気で、キングフェスタ、コマサンエースと続いた。
スタートはタカラキングダムがいつも通り後方から。メムロボブサップも少し遅れたが、すぐに先行するコマサンエースに並びかけた。道中は7頭がほぼ横並びで進み、第2障害にはメムロボブサップとコマサンエースが60秒で到達した。
最初にコマサンエースが障害に仕掛け、続いたメムロボブサップが越えてすぐさま逆転し、ゴールに近づくにつれ差を広げ、ばんえい初の同一重賞5連覇を決めた。勝ちタイムは1分49秒1。
キングフェスタは5番手から持ち味の末脚を見せ2着。トップハンディのコマサンエースが3着、5歳馬タカラキングダムが4着と健闘した。
坂本東一調教師
いつも変わらずボブはレースを極めている感じです。阿部騎手のプレッシャーが大きいのを感じ取っていましたので、言葉はかけず、会わないようしていました。安心して見てはいたのですが、騎手のプレッシャーが見てわかりました。スタートも馬の能力がすごくて、騎手のプレッシャーを感じ取っていたのだと思います。障害の手前で余裕があるな、と思いました。馬の調子は良く、自分の方が調子を上げないとと思っていました。
今後については(帯広記念に)突進ですかね。ボブと相談して、練習しながら作戦を練っていきたいです。みなさんの応援があってこのようなレースができました。
阿部武臣騎手
今日応援してくれたファンの方々に、ありがたい気持ちでいっぱいです。早く馬に乗りたいという気持ちで頑張っていました。騎手冥利につきると思います。
ボブサップより自分の方が調子を上げないといけないと思っていました。ボブサップは調子いいですし、今回はハンデがあるので気楽に乗ることができました。出だしは遅かったですが、ボブサップのレースをしてくれた。障害だけうまく越えるように気を付けました。
表彰台から見る景色にこみ上げるものがありました。違うプレッシャーがありましたね。怪我は全治6ヶ月でした。ばんえい記念は自分の手で優勝したかったので悔しくて…。病室でレースを見て、乗りたい、とイライラして悔しくて。7月に調教でレース用のそりにまたがったときは、体も痛いし「これは騎手をやめないといけないかも」と思いました。毎日調教して体を動かしてなんとか乗れるようになり、数乗っているうちに戻ってきた。主治医には「なんとか8月10日には乗れるようにして」といい、「気が強い人だから」と許可をもらってその前から乗りました。
体調よく、事故ないようにレースを使っていけばおのずと結果はついてくると思う。自分の体調もよくなってくると思うので、これからもメムロボブサップと阿部武臣をよろしくお願いいたします。
☆レース映像
☆勝利騎手インタビュー
☆勝利調教師インタビュー


