11月10日、4歳牝馬限定戦「第49回クインカップ」(BG3)が行われ、ミュウ(牝4)が優勝した。
天候は晴れ、馬場水分は1.7%で行われた。単勝1番人気は前哨戦の紅バラ賞を勝利したスーパーチヨコが圧倒的な支持を集め1.1倍、次ぐ2番人気は同レース2着のミュウで7.1倍、3番人気は3着のアバシリモミジで15.9倍だった。レースはミュウが先頭に立ち、アバシリモミジ、ゴールドクイーン、スーパーチヨコが続く展開に。前半60秒でゴールドクイーンがわずかに先に第2障害へ到着すると、先述した4頭が一斉に挑戦を開始した。先にスーパーチヨコがクリアし、続いてミュウとゴールドクイーンがクリア、スーパーチヨコを追いかける形となったが、残り20mでミュウがスーパーチヨコを交わして先頭に立った。スーパーチヨコが差し返しを図るも差は縮まらず、ミュウが1着。その後、スーパーチヨコはゴール前で詰まり、その間にゴールドクイーンが前に出て2着。スーパーチヨコは3着となった。勝ちタイムは1分54秒5。ミュウは岩手県滝沢市生まれで、母ソーラクインは滝沢市の伝統的な祭り「チャグチャグ馬コ」にも出場している。うれしい重賞初制覇。また、騎乗した鈴木恵介騎手はこの勝利で通算重賞100勝を達成した。

鈴木恵介騎手
「勝てて嬉しい。ミュウには二度目の騎乗だったが、近走は勝ってはいないがいい内容で、もしかしたらチャンスがあるかなと思って騎乗した。障害が上手な馬なので、スーパーチヨコをはじめとした相手に楽な競馬をさせないために前目で攻めたレースをしようと思っていた。実際スタートもよく、道中の手ごたえもよかった。1コースも気にならず、スーパーチヨコの位置を把握しながらレースを進めた。障害は天板で苦しいかなと思ったが下りても最後まで頑張って歩いてくれた。スーパーチヨコの脚色が鈍っていて、ミュウの方が手応えはよかったので差せると思った。展開面とハンデ差、軽い馬場が勝因だったと思う。以前一度乗った時に比べるとハナが速く、下りてから歩けるようになっていた。馬体の成長も感じた。真面目でまっすぐなところがいいところ。特段、目標としていたわけではないが、重賞100勝目となったことは嬉しい。ファンの応援があったからだと思う。」
長部幸光調教師
「久しぶりの重賞勝利なので嬉しい。重賞を獲れると思っていなかったのでありがたい。正直でおとなしく、調教しやすい馬。ゴール前ではいつもいい位置にいる。今回はスーパーチヨコも出走しているので複雑な気持ちはあった。第2障害を下りてスーパーチヨコとミュウがこのまま行ってくれれば、言い方は悪いがどちらでもいいかなと思った。同着にでもなってほしいという気持ちだったが、なかなかそうはならない。スーパーチヨコの状態はよく、ハンデ差も10kgなら問題はなく勝てると思っていたが、ミュウが作ったペースについてくのは大変だったのかもしれない。鈴木騎手も一か八かの思い切った騎乗だったのだろう。ミュウは春に繁殖入りの予定だったが今年いっぱいは使うことにしていた。来年度は馬主次第。2頭とも重賞に出る馬なので大事に扱っていきたい。」
☆レース映像
☆勝利騎手インタビュー
☆勝利調教師インタビュー


