1月3日、4歳三冠の三冠目「第18回天馬賞」(BG1)が行われ、タカラキングダム(牡5)が優勝した。
天候は晴れ、馬場水分は1.9%で行われた。4歳二冠を達成したタカラキングダムが単勝オッズ1.4倍の1番人気に支持された。2番人気はマルホンリョウユウ、3番人気はジェイホースで、この3頭に人気が集中した。
レースはジェイヒーローやクリスタルゴーストらが率い、前半41秒の早いペースを作り出した。タカラキングダムはスタートから最後方を追走。ジェイヒーローが先頭で第2障害をクリアし、それにマルホンリョウユウらも続いた。道中後方のままで、遅れて第2障害に到達したタカラキングダムは、障害を一腰で越えて4番手でクリア。鋭い末脚で差し切りを図った。その後、残り20m付近でジェイヒーローを、10m付近でマルホンリョウユウを交わして先頭に立ち、差を広げてゴール。勝ちタイムは1分34秒1だった。前年のキングフェスタに続く史上6頭目となる4歳三冠を達成し、重賞6勝目を挙げた。

阿部武臣騎手
「勝利してほっとしている。三冠というプレッシャーは特別大きかったわけではないが感じていた。流れが速くなり、展開的には厳しいレースだったが頑張ってくれた。最近スタートからの行きっぷりが悪くなっていたので、あまり離されるときついなとは思っていたが、予想以上に速いペースだったので泣く泣く1回だけ刻み、先行馬がゴール前で一杯になるのを待っていた。近走、第2障害で止まってしまうことがあったが、今回は止まってしまったら勝ち負けにならないと思ったので、何が何でも一腰で上げようと思った。そのため、道中は1回刻むか刻まずに行くか迷ったが刻み、障害の下では余計に息を入れた。末脚はいいものを持っているので、それに懸けるしかないと思った。ゴール前ではジェイヒーローの脚色が鈍っており、粘るマルホンリョウユウを交わせば勝てると思った。第2障害を下りた時点では他馬をぎりぎり交わせるかなと思ったが、最後までよく辛抱してくれた。気ままなところはあるが、障害を下りてよく歩いてくれるのがいいところがだと思う。」
村上慎一調教師
「三冠を獲れてほっとしている。ここまで順調に来ていたと思う。最近は古馬相手にも安定したレースを見せていて、さらに力を付けたと感じていた。騎手については馬主が阿部騎手に以前から依頼していた。タイムが速く心配していたが、うまくいった。後方からのレースだったがいつもと同じ展開なので、第2障害を下りた時には間に合うと思った。カイ食いはいいが太っているわけでなく、力も体もまだ成長していくと思う。精神面はだいぶ落ち着いた。気ままだがやんちゃな時もあり、聞き分けがいいという印象。なかなか出脚の改善は難しいが、最近の安定したレースぶりで馬に自信がついていたことが勝因だったと思う。」
☆レース映像
☆勝利騎手インタビュー
☆勝利調教師インタビュー


