第35回ヒロインズカップ(BG1)

第35回ヒロインズカップ サクラヒメ 重賞回顧
第35回ヒロインズカップ サクラヒメ

1月26日、古馬牝馬の大一番「第35回ヒロインズカップ」(BG1)が行われ、サクラヒメ(牝7)が優勝した。
天候は晴れの発表だが、前日までの雪の影響で馬場水分は2.6%で行われた。サクラヒメが単勝1.4倍の1番人気に支持され、スイ、アローリキヒメが続いた。
レースはニシキマリンが引っ張り、サクラヒメは2,3番手を追走した。前半82秒で第2障害へ到達すると、ニシキマリンから挑戦を始め先頭でクリア、続いてサクラヒメ、ピュアリーナナセらがクリアした。サクラヒメが先頭のニシキマリンを残り30m付近で交わすと、渡来騎手が手綱を持ったまま完勝。2着には追い込んだスイ、3着にニシキマリンが入った。勝ちタイムは2分10秒3。サクラヒメはカーネーションカップに続く重賞7勝目を挙げ、古馬牝馬重賞を完全制覇した。

渡来心路騎手
「勝利してほっとしていて、すごく嬉しい。昨日までは重たい馬場だと思っていたが、今日は軽くなってサクラヒメにはいい馬場だと思っていた。昨年悔しい思いをしたので、レースを見返しながら今年はどのようなレースにしようかなと考えていた。いつもなら先行するが、今回は道中でしっかり息を入れて障害もしっかり上げ、ゴールまで持たせようという考えだった。ニシキマリンや周囲の馬を見ながらレースを進めたが、高重量戦なので周囲よりサクラヒメのペースで進めようと思った。道中は思ったより息が入った。障害は少し危ないところもあったが、サクラヒメが頑張ってくれた。障害を下りたところでサクラヒメの勢いがよかったので、今年は止まらずに行けるなと感じた。先行するニシキマリンは差せると思ったし、後ろからも差されないだろうと思った。馬場の軽さと有力馬とのハンデ差が小さかったことが勝因だったと思う。今年は普通に乗れば勝てるとは思っていたが、プレッシャーはあった。サクラヒメは前から変わらず気持ちの強い馬で、また変わらず牝馬の中では抜けた能力を持っている。」

今井茂雅調教師
「ヒロインズカップは3度目の挑戦だが、いつもハンデに泣かされていた。体調の良し悪しがはっきりしている馬なので、目標であったここに向けてみんなで力を合わせ、なんとか出場できて勝てたことがとても嬉しい。12月の前走から熱が上がったり脚の痛みがあったりしたが、スタッフや獣医師、装蹄師に協力してもらい、夢を叶えることができた。熱が41℃まで上がり、厩務員が毎日検温を行っていた。トモの爪が弱く、いつも12月と3月と8月に注意していても足が痛くなるため、獣医師や装蹄師との協力は欠かせない。本当は一度レースを使いたかったが、なんとか状態面が間に合い、天候も味方し、有力馬の重量も上がり楽にはなった。雪が降ってきて除雪をどうしようかと思ったが(笑)、これはいいことだと喜んでいた。渡来騎手は昨年のヒロインズカップではよくサクラヒメを倒さなかったなと思うとともに、ワンテンポ速く仕掛けがちだったが学習していると思い、安心して任せていた。厩舎の他の3頭も仕上げたつもりだったが、サクラヒメには届かなかった。若い騎手も起用し、精一杯馬の能力を引き出せるように頑張れと伝えていたが、無事にゴールできて一段落ついたと思う。サクラヒメの馬主さんは高齢なので、お父さん(夫)が見られるうちは走らせたいという思いもあるのではないか。今後は使うとしても無理させず、スピードスター賞だけは使いたい。みんな一生懸命頑張って、たまたまうちの馬が勝っただけだが、みんなの応援でここまで来られたと思う。」

☆レース結果
https://www.keiba.go.jp/KeibaWeb/TodayRaceInfo/DebaTable?k_raceDate=2025%2f01%2f26&k_raceNo=11&k_babaCode=3

☆レース映像

☆勝利騎手インタビュー

☆勝利調教師インタビュー

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