2月2日、3歳牡馬の世代重賞「第5回翔雲賞」(BG2)が行われ、スターイチバン(牡3)が優勝した。
天候は晴れ、馬場水分1.0%で行われた。出走馬10頭が集まった中、1番人気はヤングチャンピオンシップ勝ち馬スーパーシン、2番人気はナナカマド賞勝ち馬キョウエイエースで、この2頭に人気が集中した。スターイチバンは4番人気に支持された。
レースはホクセイテンリュウが先行し、並んでスターイチバン、スーパーシンらがそれに続いた。前半53秒でホクセイテンリュウが先に第2障害へ到達すると、スターイチバン、スーパーシンが先に挑戦を開始し、ホクセイテンリュウ、キョウエイエースが続いた。各馬すんなりとクリアし、先頭に立ったスターイチバンをスーパーシンが残り30m付近で並びかけ、そのまま交わすかと思われたが、スターイチバンが食い下がり2頭の先頭争いが続いた。しかし、残り5m付近でスーパーシンが詰まって後退。それを横目にスターイチバンが歩き切り勝利した。2着は後方から歩き続けたココロノニダイメ、3着には立て直したスーパーシンが入った。

西謙一騎手
「勝ってほっとしている。久しぶりの騎乗だが、春に比べて言うことを聞いてくれるようになり、乗りやすくなっていたのが一番よかった。騎乗していない間もスターイチバンのレースを見てはいた。640㎏という重量は他馬も同じようなものなので気にしていなかった。切れる脚を使うタイプではないことや、調教師や厩務員から前に行くよう指示があったことから前々でレースをしようと思っていたが、緩いペースだったのでその通りに運ぶことができた。障害も上手で、よれることなく思った通りにクリアできた。下りてからも最後までしっかり歩いてくれたのでよかった。ゴール手前ではスーパーシンが辛そうに見えたので、自分の走りに徹しようと思った。体調を崩していたことはあったが、うまく立て直せたのが勝因だと思う。春から体は大きかったが、性格が大人になり成長を感じていて、これからが楽しみ。突出して優れているところがあるというよりは、平均的に能力が高く、荷物が重くなっても対応できると思う。また乗せてもらえる機会があれば頑張りたい。」
坂本東一調教師
「これを勝つためにやってきた。若い時から面倒を見てくれた馬主から期待されている馬で、レース後は電話で『よかった』と喜んでくれた。調教師としてこの馬が最後になるのではないかというくらい思いが強く、仕上げてきたいと思う。レース前、騎手に少し指示は出していたが、第1障害の時点でポジションを取れたので、慣れている騎手の判断に任せて大丈夫だと思っていた。休養中は厩務員と騎手で調整を行っていた。いいところであり欠点でもあるのが激しい気性で、普段の調教から騎手が乗りこなすことで操るしかないと思っている。しかし、慣れていないと左右に頭が向きながら進むが、真っすぐ向くようになってきた。普段は人懐っこいが、瞬間的に動くと対応が難しいこともあり、瞬発力のある馬だと思う。今後はイレネー記念に向けて備えていきたい。」
☆レース映像
☆勝利騎手インタビュー
☆勝利調教師インタビュー


